昨今、高い評価を受けるRyzen 7シリーズ。しかし、ネット上では「Ryzen 7はやめとけ」といった声も散見されます。
なぜ、これほど評価されているCPUが敬遠されることがあるのでしょうか?
結論としてRyzen 7には多くの魅力がある一方で、用途や環境によってはデメリットが目立ってしまうことがあります。
この記事では、Ryzen 7がなぜ「やめとけ」と言われるのか、その理由を徹底的に解説します。
記事中盤にはRyzen 7を搭載したゲーミングPCを紹介するので合わせてどうぞ。



1. 発熱と消費電力の高さ

Ryzen 7シリーズ(例:5800X、7700X、7800X3D)は8コア16スレッドの構成を持ち、TDP(熱設計電力)は105W~120Wと高めです。
その結果、標準クーラーでは冷却が追いつかず、ファンの騒音が大きくなり、静音性が損なわれ、空冷/水冷の高性能クーラーが必須になり、追加コストが発生となるケースはあります。
古いソフトの相性問題
古いソフトはインテル製CPUで設計・動作させるケースがほとんどでAMDのCPUでは正常に動かないこともあります。
しかし「古いソフトが動かない」は同時に現行Windowsでの動作は保証対象外ですし古いWindowsを使っているのならアップデートサポートは終了しているので新しくPCを購入することが賢明です。
2. 内蔵GPU非搭載モデルの多さ
Ryzen 7シリーズの多く(例:5800X、7700X、7800X3D)は内蔵GPUを搭載していません。
これによりグラボがないと映像出力すらできない、トラブル発生時の検証に支障が出ない、グラボ非搭載の省スペース構成や業務用PCに不向きな場合があります。
3. Intelに劣るシングルスレッド性能(特定世代)
Ryzenはマルチスレッド性能に強みがありますが、FPSやRTSではCore i7-13700Kや14700Kのようなインテル製CPUのほうが高フレームレートをたたき出すタイトルも存在します。
ただし、Ryzen 7 7800X3D・Ryzen 7 9800X3Dは例外で、多くのゲームベンチでIntelを上回る結果を出しています。

4. 相性と互換性の問題
Ryzenはメモリやマザーボードとの相性問題が起きやすいくBIOSアップデートが必要になるケースもあり、初心者の自作にはハードルが高いです。
ただし、Zen 3以降(Ryzen 5000番台)は互換性が大きく改善されており、対応リストを確認すれば大きな問題は少なくなっています。
5. 自作初心者への敷居の高さ
Ryzen 7は高性能ゆえに設計上の繊細さがありCPUクーラー着脱時に「すっぽん」現象(CPUごと抜ける)に注意が必要、AM4ソケット時代はピン曲がりリスクが高かったため「Ryzen 7 やめとけ」の理由があります。
そのため熟練ユーザーなら問題なく対処できますが、初自作の場合には手間とリスクがあるのも事実です。
Ryzen 7が不向きなユーザータイプ
タイプ | 不向きな理由 |
---|---|
自作初心者 | クーラー設置やBIOS設定が複雑 |
省電力重視 | 高TDP/冷却必須 |
軽作業メイン | コスパ悪化(Ryzen 5で十分) |
グラボ非搭載構成希望 | 映像出力できないモデル多し |
特定業務アプリ使用者 | 最適化や互換性の問題あり |
それでもRyzen 7が「選ばれる理由」
逆に、以下のようなユーザーには非常におすすめです。
- ゲーム・配信・動画編集など、マルチタスク用途。
- ハイパフォーマンスPCを構築したい中上級者。
- 静音&冷却環境を整備できるユーザー。
- Ryzen 7 「X3D」シリーズのゲーム特化モデルを重視するゲーマー。
当ブログで執筆しているPCも「Ryzen 7」です。
この記事を作成するのに使用しているのは「Ryzen 7」を搭載するASUS ゲーミングノートPC TUF Gaming A15 FA506NCR です。
主に記事作成・PCゲームですがバグや電源が落ちるなどもないですし、ソフトの相性で動作困難といったトラブルもないです。
何より昨今のPC市場は「Ryzen 7」を搭載モデルも数年前と比較すると非常に多くなっていますし安価で高性能のため人気です。
そのため今後「Ryzen 7」シリーズ搭載のゲーミングPCを購入される方も安心して選択していいと言えるでしょう。
参考として筆者が愛用しているゲーミングノートPCも合わせて読んでみて下さい。

「Ryzen 7」搭載ゲーミングPCまとめ
ゲーム用途最強のRyzen 7 7800X3D搭載ゲーミングPC
現行の一世代前のRyzen 7 7800X3D搭載ゲーミングPC(NEXTGEAR)を紹介します。
どのモデルもゲーム用途ではフルHD・WQHD解像度の高設定でプレイができる性能を持っています。
ゲーミングPC初購入する方、ゲームに強いモデルが欲しい方におすすめのモデルです。
なお右に向かうほど高性能になります。
(一番右はセットモデルです。)
画像/ リンク | ![]() NEXTGEAR JG-A7A6X | ![]() NEXTGEAR JG-A7G6T | ![]() NEXTGEAR JG-A7A70 | ![]() NEXTGEAR JG-A7A7X | ![]() NEXTGEAR JG-A7G7T | ![]() NEXTGEAR JG-A7A7X |
価格(税込) | 229,900円 | 239,800円 | 269,800円 | 299,700円 | 319,800円 | 379,800円 |
公式サイト | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ |
CPU | AMD Ryzen 7 7800X3D プロセッサー | |||||
グラボ | RX 9060 XT | RTX 5060 Ti (16GB) | RX 9070 | RX 9070 XT | RTX 5070 Ti | RX 9070 XT |
メモリ | 32GB 期間限定 | 16GB | 32GB 期間限定 | 32GB 期間限定 | 16GB | 16GB |
ストレージ | 1TB | 1TB | 1TB | 1TB | 1TB | 1TB |
無線 | オプション | オプション | オプション | オプション | オプション | オプション |
2025年7月31日(木)10:59 まで。
「Ryzen 7」搭載セットモデル一覧
ゲーミングPC欲しいけど何を揃えたらいいの?と疑問に感じる方におすすめの遊ぶのに必要な機材が揃っているセットモデルです。
CPU項目にあるRyzen5 4500の性能は控えめですが初期費用を抑えてPCゲームを楽しみたい方におすすめです。
様々なゲームを高設定で遊びたい方はRyzen 7 5700X・Ryzen 7 7800X3Dが最適で予算と相談しながら選択するのもおすすめです。
画像 | ![]() NEXTGEAR JG-A5G60(スターター5点セット) | ![]() NEXTGEAR JG-A5G60(ホワイト5点セット) | ![]() NEXTGEAR JG-A5G60(ホワイト5点セット) | ![]() NEXTGEAR JG-A7G6T(ホワイト5点セット) | ![]() NEXTGEAR JG-A7G70(オーロラコレクションセット) | ![]() NEXTGEAR JG-A7A7X(オーロラコレクションセット) | ![]() NEXTGEAR JG-A7G7T(オーロラコレクションセット) | ||
価格 | 169,900円 | 194,800円 | 199,800円 | 242,800円 | 329,800円 | 379,800円 | 399,800円 | ||
公式サイト | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ | ||
OS | Windows 11 Home | ||||||||
CPU | Ryzen5 4500 | Ryzen 7 5700X | Ryzen 7 7800X3D | ||||||
グラボ | RTX 4060 | RTX 5060 Ti (16GB) | RTX 5070 | RX 9070 XT | RTX 5070 Ti | ||||
メモリ | 16GB | ||||||||
ストレージ | 500GB | 1TB | |||||||
セット品 特徴 | ロジクール製黒色の周辺機器とiiyamaのモニターセット | ロジクール製の白で統一された高品質な周辺機器とiiyamaのモニターが同梱で届いたらすぐ使える。(同梱される周辺機器はすべてワイヤレス接続)※モニターは除く |
まとめ
Ryzen 7は、確かに「やめとけ」と言われる理由があります。しかし、それらの多くは使い方と構成次第で十分に回避可能です。逆に、真の力を引き出せたとき、そのパフォーマンスは非常に高く、ゲーミング・配信・コンテンツ制作など、あらゆる用途で頼れる存在になります。
性能は魅力的、だが扱いにはちょっと注意が必要——それがRyzen 7の「真の姿」と言えるでしょう。